徒然とエモーション

ブログって誰に向けて書くものなんでしょうね?と思いながら音楽とか本とかについて、自分でもよくわかっていない誰かに向けて書くブログです。

ロックのほそ道2022 9/7に行きました

ロックのほそ道、初参加してきました。

ジョジョジョジョの奇妙な冒険)の軽いオタクなので、仙台に来るのは2017年に開催されたジョジョ展以来2度目。

前回来た時ジョジョのマンホール探して仙台の街中を歩いたので、地理も問題なかったです、ありがとう荒木先生。そして大好き仙台(都市の規模的にも札幌に近い感じで落ち着くというか安心感あって大好き)。

 

強い雨が降るなか、仙台サンプラザホールへ。

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当選したのは立ち位置指定席だったので1階席の一番後ろ。でもすごく観やすかった。

座れないのは多少アレだけど、手すりというか柵もあったし観やすさ的にはかえってここで良かったかもと思うくらい。特にほそ道は東北在住者優先っていうイメージが個人的にあったので、チケット取れただけでも本当にありがたい。

 

スピッツ主催の夏イベントは、東日本大震災後の新木場サンセット以来なので、イマイチ勝手がわからんな…と思いつつ、ワクワクしながらステージ上でのスタッフさんたちの楽器のセッティングを見ていました。

 

さて、ネタバレNGの方は以下ご注意を。

 

 

 

ステージが暗くなり、スクリーンに事前に収録されたスピッツのメンバーが映し出された。3年ぶりの開催を喜ぶ姿が見られ、ワクワク感が高まる。

この日登場する2組のバンドについて、SUPER BEAVERは「アイラヴユー」がコロナ禍の街中でよくかかっていたのを聴いていて大きなバンドになってもう出てくれないかと思っていたので嬉しいということ。ズーカラデルについては、スピッツのメンバーで2月にライブを観に行って(あとからテツヤさんだけ言ってなかったことが明かされた)すごく良かったなどとお話しされたあと、ステージが始まった。

 

 

SUPER BEAVER

ステージのセッティングで察していたけれど、トップバッターはSUPER BEAVER

ライブで観るのは初めて。めっっっっちゃ良かった。ここ何年かライブ見たアーティストの中でもダントツ好き。

 

実ははじめあまりにもまっすぐな歌詞の感じに「これは苦手なタイプかも…」と勝手に思ったりもしたのだけれど、SUPER BEAVERの曲には嫌悪感を抱かなかった。むしろ好き。

どの曲を聴いても渋谷さんの歌う歌詞がすっと入ってくる。

これはなんでなんだろうな?って思ってたのだけれど、今回ライブで観てなんとなくその理由がわかった気がする。

 

今回のロックのほそ道ではライブ中に声出すことは禁止されていたのだけれど、そのことについて渋谷さんがしたMCがとても印象的で。

”このライブでは声を出すことはできないことになっている。けど本当に欲しいのは声とか表情とかじゃない。綺麗事に聞こえるかもしれないけれど本気は(声とか表情がなくても)伝わると信じている”

すごく素敵なメッセージ、率直にいいなと思った。

そしてたぶん、こういうまっすぐな思いがSUPER BEAVERの曲に込められていて、うわべの言葉だけではないからこんなに響くんだな。

「ライブ中の発声禁止」についていろいろなところで物議を醸すことがあるけれど、個人的にはSUPER BEAVERのスタンスに共感するし、こういう言葉を伝えてくれるアーティストは信頼できると感じる。

 

さてライブの内容に話を戻すと、1曲目「27」のあとで、オープニングでの「バンドが大きくなったのでもう出てくれないと思っていた」というスピッツの言葉に「大好きなスピッツに呼ばれたら前日にブラジルにいても駆けつける」、さらに「与えられた35分間を全力で」と話したとおり本当に素晴らしいライブだった。

 

特に終盤の「東京」「アイラヴユー」の愛に溢れた2曲は盛り上がりの含めてとても感動的だった。声出しできないのが残念と思うくらいに。

でもコールアンドレスポンスはできなかったけれど、メンバーからの気持ちは伝わったし、おそらく観客の気持ちもメンバーが受け止めてくれたと思う。

アイラヴユー

アイラヴユー

  • provided courtesy of iTunes

 

たいていのバンドがI love youなんて歌ったらクサいなあとか、いまいち信用できないなって思ってしまうのだけれど、それをわかっててあえてこの言葉を届けてくれている。そして渋谷さんが歌うとめちゃくちゃ説得力があるのだ。ひねくれ者の私でも「愛って素晴らしーい!!」と思ってしまうほどに。

 

スピッツが「正夢」で「愛は必ず最後に勝つだろう そういうことにして生きていける」と歌っている(奇しくもこの日のスピッツのセットリストに「正夢」が入っていた)のに通じるものを感じる。

SUPER BEAVERのラヴはとてもセクシーでかっこいい。

 

今回大好きな曲である「青い春」を聞けなかったので、いつか必ずライブで聴きたい。

 

セットリスト
01.27
02.名前を呼ぶよ
03.証明
04.ふらり
05.東京
06.アイラヴユー

 

ズーカラデル

札幌出身のバンド、というだけで応援したくなってしまうけれど、そいういうのを抜きにしても良い曲を作っているズーカラデル。

とてもあたたかくて楽しいライブを届けてくれた。

「曲をいっぱい演りたいからあまりしゃべるなと言われている」「SUPER BEAVERかっこよかったですね、SUPER BEAVERのようにはできない…できないっていっちゃだめだな、俺たちにできるライブを届けます」等のMCが微笑ましかったけど、お客さんにも曲の良さがめちゃくちゃ届いていたと思う。

 

特に故郷の歌を聴いてください、と言って演奏されたシーラカンスがめちゃくちゃ好きだ。

シーラカンス

シーラカンス

  • ズーカラデル
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

歌詞には札幌に生まれ育ったものなら皆が知っている創成川が出てきたりなんかして札幌の街並みやこの曲の描く世界が頭に浮かぶ。同郷フィルターだけではなくて、メロディーもちょっとフックがあって面白みがあってとてもいい。

今の時点での彼らの代表曲である「漂流劇団」「アニー」のように愛される曲になっていくといいな。

 

【セットリスト】
01.未来
02.漂流劇団
03.ピノ
04.友達のうた
05.ノエル
06.シーラカンス
07.アニー

 

スピッツ

ズーカラデルからスピッツへの転換時、いつも以上に時間がかかっていた。

田村さんのエフェクターに何らかの不調があったのか、スタッフが5,6人くらいずーっとベースのエフェクターのところで何やら作業をしていて不穏な感じであった。

だいぶ待つことになったのでちょっと心配になったけれど、なんとか無事スタート。

 

「恋する凡人」「野生のポルカとアップテンポなナンバーで始まり、簡単な挨拶のあと崎ちゃんの長めのドラムイントロがはじまる。

リズムの感じで「愛のしるし」かな?と思ったけれど、なんとなんとラズベリーだった。ライブで聴くのはフェスティバリーナの時以来だろうか。

相変わらず軽やかに歌っているけれどスピッツらしさ満点の究極のエッチソング。

崎ちゃんのドラムが刻むリズムが楽しくて最高だった。

ラズベリー

ラズベリー

  • provided courtesy of iTunes

 

この季節にピッタリな「夏が終わる」、横浜サンセットで聴いた感動をまた思い出すと同時にちょっとシティーポップぽい雰囲気とか三輪さんとマサムネさんのギターのメロディーがそれぞれかっこいいなあと思いながら聞いていた。

夏が終わる

夏が終わる

  • provided courtesy of iTunes

 

 

夏のイベントですっかり定番になったカバーはなんとなんと浜崎あゆみ「Boys&Girls」

最近RADWIMPSの「前前前世」とかサカナクションの「新宝島」とか後輩バンドの代表曲をカバーすることが多かったので意外なチョイス過ぎて面食らってしまった。

まあでもかつてのゴースカのお土産カセットで華原朋美の「I'm proud」もカバーしてたし、こっちのパターンもそういえばあったな…。

スピッツver.の「Boys&Girls」、演奏は原曲を活かしつつゴリゴリのロック。

浜崎あゆみの歌はあの時の彼女が持っていた特有の切なさと力強さが合わさった独特のパワーみたいなものがあるけれど、マサムネさんが歌うとより切なく寂しげに聴こえる。儚さの方が勝る表現というか。

 

MCではSUPER BEAVERの渋谷さんを日本のロックスターの系譜に連なる感じのかっこよさがある、甲本ヒロト吉井和哉→渋谷龍太、みんな柳のようにしなやかな感じ、と評していた。

それについての渋谷さんのtwitterがコレ↓

 

ロビンソンなし!チェリーなし!空も飛べるはずなし!涙がキラリ☆なし!

ついでにこれは割かし珍しく8823なし(最近1回あった気もする)!

SUPER BEAVERファンとかは付いてこられたのかなと思う大変攻めたセットリストだったけれど…個人的には大変満足度が高かった。

 

満足度と言えば、アンコールの1曲目がね…「古い曲をやります」って言って

なんとなんと「白い炎」

心の中でちむどんどん風に「まさかやー」と叫んでしまったよ。

サビの ”燃やせ! 燃やせ! 白い炎よ まわせ! まわせ! 地軸をもっと” のところとかめちゃくちゃライブ映えするのでもっと演奏したらいいのでは。

アルバム「惑星のかけら」の曲って割と最近ライブでちょこちょこ演奏するなあと思っていたんだけれど(「シュラフ」とか「波のり」とかその辺も)、まさか「白い炎」が来るとは…この曲聴けただけでも仙台まで来たかいありました。

白い炎

白い炎

  • provided courtesy of iTunes

 

ラストは近年のスピッツ曲の中でもバンドのアンセムでもある(と勝手に思っている)「醒めない」で大団円。とても楽しかった。

 

【セットリスト】
01.恋する凡人
02.野生のポルカ
03.ラズベリー
04.夏が終わる
05.正夢
06.Boys&Girls(浜崎あゆみのカバー)
07.メモリーズ・カスタム
08.けもの道
09.大好物
EC1.白い炎
EC2.醒めない

 

次はロックロックこんにちは!の1日目(四星球とマカロニえんぴつとの方)に大阪へ行きます!!