私はスピッツのファンである。
彼らの6枚目のアルバム「ハチミツ」を聴いて以来、CDがリリースされれば買い、ツアーが開催されれば行くし、ファンクラブ "spitzbergen" にはもはや20年以上加入している(改めて数えてみたらあまりの年数に怖くなった)。
今のNHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」の主題歌をスピッツが担当している。
「優しいあの子」という曲だ。
「なつぞら」主題歌/スピッツ「優しいあの子」 連続テレビ小説「なつぞら」オープニングタイトル
朝にピッタリな軽快でありながらちょっとしたメロウさもある曲、世間一般がイメージするスピッツど真ん中で、なによりもドラマの世界に寄り添った素敵な曲。
朝ドラの主題歌はこれでいいんですよ。「もっとロックな曲がよかった」などという意見もSNSで見たけれど、朝ドラをずっと観ている者として断言します。ここで変に冒険してはいけない。これでいいんです(何度でも言います)。
すでにラジオなどでフル尺が流れているのも聴いたけれど、もうすぐリリースされるCDをとても楽しみにしている。
そこで最近よく取りざたされている話題として、『スピッツは紅白(歌合戦)に出場するのか?』がある。
過去の朝ドラ主題歌のアーティストは年末のNHK紅白歌合戦で歌唱することが多い。今作の「なつぞら」は朝ドラ100作目の記念作でもあるし、ただでさえテレビ出演が少ないスピッツだから、皆が注目するのも無理はないと思う。
ツイッター等の意見を見ていくと、出てほしいという意見の一方で、出てほしくないという意見も割とある。
その出てほしくない、の意味が「本人たちがテレビに出るのを嫌がっているのに、無理に出なくてもいいと思う」ということならば理解できる。
実際マサムネさんはよくテレビが苦手だって発言をしているし(ミュージックステーションのテーマを聴くだけで緊張するみたいなことも言っている ※「ロック大陸漫遊記」のインスト回)。田村さんあたりも紅白はテレビで見るものと言ってたように記憶しているし、スピッツはお正月はお休みですみたいな発言もあったと思う。
これまで年末のフェスにも出たことなかったはず。
でも、なんとなくだけど「出てほしくない」という人からは「紅白に出るそこらのポップグループとスピッツは違うんやで」的な意識を感じることも多くて、少しだけもやもやしたりもする。
まあ、実際過去スピッツの発言を振り返ると、ロックバンドっていうところにメンバーが拘りを持っているのは事実だし、ファンがそう思うのも仕方ない面はあるんだけど。
ちなみに私は出られる機会があるなら出ればいいじゃない、と思っている。
実際、紅白に出場したSuchmosもWANIMAもRADWIMPSも超かっこよかったじゃない。
もちろんメンバーが嫌なら出なくたっていい。
でも「出てほしくない」とか「出ないでほしい」とは思っていない。
スピッツはおそらくだけれど、紅白なんて出なくたって安定的に活動できるくらいのバンドだ。でも欲深いファンとしては、長く続けてほしいだけじゃなくて、これからもツアーとかフェスとか出てほしいし、たまにテレビで見たかったりもするから、もしお誘いがあるならたまには世の中の声にお応えしてもいいんじゃないかなあと思う。
スピッツみたいな草食系の顔して狂気を隠し持ったアブナイ曲を高らかに鳴らしているバンドが、国民的番組である紅白に出るなんて痛快じゃないか。
「優しいあの子」は変態成分かなり薄めだし、NHKホールで演歌歌手とかの後ろで応援してるメンバーはいまいち想像できないけれど。
その一方で、ロック・イン・ジャパンとかでじいさんになっても若いライブキッズを前にギターを鳴らして歌い続けてくれればこんなに嬉しいことはないです。
【ここからは余談です】
個人的に変態的と思うスピッツソング3選(まだまだある)
「名前をつけてやる」(アルバム「名前をつけてやる」収録)
→ 何に名前をつけるのか?その意味は…タイトルから歌詞からすごい曲。
「ラズベリー」(アルバム「空の飛び方」収録)
→ 一見可愛らしいポップソングだけど、アレのことを歌ってます。
「HOLIDAY」(アルバム「隼」収録)
→ 爽やかストーカーソングの決定版!