徒然とエモーション

ブログって誰に向けて書くものなんでしょうね?と思いながら音楽とか本とかについて、自分でもよくわかっていない誰かに向けて書くブログです。

生まれたのが少し遅かったら大ファンになってたかもしれないと思うバンド、My Hair is Bad について

このブログをチラッと見た方は私がスピッツのファンである、ということはご存じかと思う。

高校生の時に出会ってそれ以来ずっとファンで居続けている。

前にも書いたような気がするが、ずっとスピッツより好きになれるバンドとか歌手って現れないのかな?って思って色々な音楽を聴いている。

けれど、スピッツに出会ったのが高校生の時というのもあり、思い出補正やらなんやらで私の中でのスピッツの価値が高まっているのもあって、幸か不幸か未だに「私的スピッツ以上」には出会っていない。

 

 

でもたまに、たまーーーーに、

もう少し生まれたのが遅かったなら、このバンドの大ファンになっていたのでは!?

と思うバンドには出会うことがある。

 

そして、ここ何年かで一番そう思ったのは My Hair is Bad (以下マイヘア)である。

 

マイヘアを初めて聴いた時、今の若いバンドマンってこんなストレートなギターロックに乗せてこんな生々しい(と私には思える)こと歌っちゃってんの!?と衝撃を受けた。

私が知らないだけかもしれないけれども、マイヘアの椎木さんほど赤裸々な詞を書く男性ミュージシャンはなかなかいない気がする。

 

表現が難しいのだけれど、マイヘアの曲からは息遣いを感じるというか。

歌詞を追いながら曲を聴いていると、私小説を読んでいるような、男性の日記を盗み見ちゃったような背徳的な感じがするし、なんかドラマや映画的でもあると思う。

 

マイヘアの代表曲「真赤」

心の移り変わりを表す過程がすごく映像的だし、その場面が見えるようにも感じる。

めちゃくちゃ刺激的な表現とかないのに(あ、でも歌い出しが「ブラジャーのホックを外すとき」からはじまるのはちょっと刺激的かも?)、ドキッとしてしまう。心の柔らかい部分を刺激してくる感じ。

一方でバンドの奏でる音はバリバリのギターロック、ライブでみても轟音を奏でるバンドでありながらメロディーラインがとにかくきれい。

そしてそこにちょっとメンヘラちっく(ファンの方に怒られそうだけど、、)な歌詞が乗ってるの、なんかいいなあと思う(褒めてます)。

 

歌詞に出てくる物の表現や単語の使い方がうまいよね。

“ブラジャーのホック” ”合鍵” “空っぽのコルクボード” ”首輪”

こういう言葉だけでその場面の映像や心象風景が浮かんでくる。そんなところが映像的な感じがする理由なのかも。

真赤

真赤

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最近の曲だと「予感」が好きだ。

この曲ではコロナ禍のまさに「今」が歌われている。これも冒頭の“オリンピック中止”っていう言葉の強度がすごい。

やっぱりこれも失恋の歌だと思うんだけど、メロディーがめちゃくちゃ綺麗なところが喪失感につながっている感じ。

 

あとは「味方」もいい曲だなあと思う。好き。

 

予感

予感

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観念的なことを歌った一見美しい歌詞でロマンチックな曲って世の中に溢れているけれど、My Hair is Badの曲こそとてもロマンチックだよなあと思ってしまう。

さっきメンヘラって書いてすみません。ロマンチストが正しい表現だった。

そんなところに惹かれるのかもしれない。

 

あとライブでその時しか聴くことができない「フロムナウオン」みたいな曲があるのも一期一会ですごく良い。今年のビバラロックでも聴けて嬉しかった。

ちなみに個人的には『mothers』というアルバムに収録されている「関白宣言」という曲がとても好き。

 

マイヘアの客層、ものすごーーーく若そうで単独ライブとか行くの尻込みしちゃうんだけど、行きたいな(イベントやフェスでしかみたことがないので)。

とりあえず、今年の有明サンセットで観られるのでとても楽しみ。

ゴースカの思い出など

スピッツのFC会員(Spitzbergen)限定ライブ「Go!Go!スカンジナビア(以下ゴースカ)Vol.8」が開催されるとの通知が届いた。

 

ゴースカももう8回目!それだけ長くスピッツが活動を続けてくれて、FCも順調に運営されていることに感謝せねばなりませんね。

これまでは地方都市も割と細かく回ってくれていたけれど、今回はコロナの影響もあってアリーナ公演で開催地は関東と関西の2か所。

こればかりはしかたないけど、しかたないけど結構ショボンとした。

 

会場別のトップ3のやつ、私の住む北海道会場だと前回は「雪風」(赤平を舞台にしたドラマ『不便な便利屋』の主題歌だった)が入ったりなんかしたけど、今回はそういうのはない感じになりそうでちょっと残念。

でもこんなご時世なので、メンバーが元気でゴースカを開催をしてくれるだけでも大感謝です。

 

ちなみに私のゴースカ参加歴はVol.2から(自分でも驚く)。

なのでいろんな思い出はあるんだけど、Vol.2~7までがごちゃごちゃになっていて、これがどの時、っていうハッキリした記憶がない…。

これまではすべて札幌での公演に参加していて、PENNY LANE24でのゴースカ(ゴースカ会場の中で最小)に2回行っているはず。残りはZEPP SAPPORO

 

PENNY LANE24でのゴースカに参加した時にマサムネさんの投げたピックを拾うことができたはず…それはたぶんVol.4の時??いやもうすべてがおぼろげで自分にちょっとガッカリする。。

 

Vol.5の時に第1希望のPENNY LANE24会場がダメで第2希望の椅子席ZEPP SAPPOROになり、そして座席は一番後ろで全然見えなかったちょっと悲しい思い出があります。

 

一番最初に行ったVol.2で崎ちゃんボーカルの「花泥棒」を聴いたような気が…。恋のバカンスといい崎ちゃんの歌は割と聞いてるんだな。

何回目か忘れたけど、会場リクエスト20位の曲を当てると良いことが!って企画があって、それが「ヒバリのこころ」だったのも記憶にあるな。無論当たらなかったけど。

普段ツアーであまりやらない曲を演奏してくれるのがやっぱり嬉しくて、「ホタル」を演奏したときはとても感動した。

「ホタル」はサビで高いキーが続いてのどに負担がかかるので、普段のツアーでセットリストに入れにくいというようなお話をされていたのも印象的。

前回のゴースカの「ババロア」もめちゃくちゃかっこよくてとても印象に残ってる。『見っけ』のFC盤のおまけに入れてくれて嬉しかった。

 

カバーのなかだと、やっぱりエレカシの「悲しみの果て」が印象深いかな。

ちなみに私はカバーリクエスト、いつもTHE BOOMの「星のラブレター」に投票してたのだけれど、それが叶えられたことはないです…。

 

プレゼントコーナーとか、写真撮影コーナーとかは正直あまり関心がないので(せっかく企画してくれてるのに申し訳ない)、あってもいいけど、なくてもいいなって思ってます。なんか写真撮影の時メンバーもちょっと所在無さげなのとか申し訳ない気持ちになってしまうし。たくさん曲が聴ける方がうれしいな。

 

ところで、私の選んだ3曲、これまですべてのゴースカで3分の2は全部同じ曲にしてます。

 

「ハチミツ」

ハチミツ

ハチミツ

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「夕陽が笑う、君も笑う」

夕陽が笑う、君も笑う

夕陽が笑う、君も笑う

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「ハチミツ」は私がスピッツを好きになったきっかけといえる曲。

そして「夕陽が笑う、君も笑う」はファンになってからリリースされたアルバム『インディゴ地平線』で当時一番聴いた思い出の曲だから。

この2曲は“一番好き”とかってことではない(というか一番は決められない…)のだけれど、ゴースカではこの2曲をどうしても選んでしまう(あともう一つ特別な曲に「夢追い虫」があるけど、こっちは割とライブで聴けるのでね…)。

 

3曲目はその時の気分で決めてたりしてて、今回はこの曲。

「旅人」

旅人

旅人

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奇しくも、割と同じ頃リリースされた曲ばっかりになってしまった…。

 

今回のゴースカはそもそもチケットは当たるのか!?ってところからアヤシイのでなんとも言えませんが、いずれにしても無事に開催されることを祈っております。

 

 

 

ちなみに夏イベントなんですが…今回割と神の引きを発揮しまして(普段チケット運無いほうなのに)、そんな取れないだろうと思って3イベントとも申込みしたところ…。

なんと、、、ほそ道・有明サンセット・ロックロックすべて自力で当選。

えええ、怖い。倍率高いだろうし、どれか1つ行けたらいいなっていう気持ちで申込したはずなのに。今年はスピッツの夏イベントに賭けて、RISING SUN ROCK FESTIVAL行くのあきらめたのでその甲斐はあったといえるけど、ありすぎて怖い。

でも当たったからには、コロナ禍で全く使われずに貯めてた一方だったマイルを駆使して全部行こうと思ってます。ちなみに当たったのは全イベント初日のチケット。

対バン相手は全部楽しみだけど、あえて選ぶなら四星球Vaundyがめちゃくちゃ楽しみ。

ちなみに夏イベント行くのは、新木場サンセットでコレクターズとセカオワ観た以来だったりするので、私はこれから夏を満喫します~。

VIVA LA ROCKフェス5/1に行って浮かれてきました

久々に規制のないゴールデンウィーク

 

久々に飛行機に乗って、さいたまスーパーアリーナで開催されたVIVA LA ROCKフェスの2日目(5/1)に参加してきましたので久々更新。

その備忘録というか、思ったことを書き連ねました(決してライブレポではない)。

 

春フェスへの参加は初めてで、お目当ては…まあ今さら言うまでもなくスピッツです、はい。

NEW MIKKEツアー以降レキシとかKingGnuのライブは行っていたのだけれどいよいよスピッツ欠乏症になりまして。

検討の結果、アラバキは行くの大変そうで却下(でも欲を言うならばスピッツのセットリストはアラバキのが聞きたかったかな…)。

JAPAN JAMとビバラで悩んで、準備が楽で会場も馴染みあるさいたまスーパーアリーナ開催のビバラにしました。

 

で、室内都市型フェスのビバラですが、、思ってたよりとっても快適で楽しかった。

前方スタンディングが全然入れなかったので、思うことがなかったわけではないけども。

学んだのは、ビバラにおいては盛り上がりたいアクトは後方スタンディング、疲れたら200lvスタンド席で楽しむと割り切ること。そうしたら多分超快適だったと思う。

もちろん前方スタンディングに行ければそれが一番楽しいけど、、でもそのためにずーっと前で場所取りしてるのもなんか嫌だし。やっぱり前方は抽選とか総入れ替えがよいのではないでしょうかね。

 

事前に応募していたスピッツの物販整理券に運良く当選したので朝イチでグッズを購入して、その流れで入場。

もうちょっと遅かったら入場がかなり混み合っていたようだけど、私は巻き込まれずに割合スルーっと入れた。

会場の動線をうっすら確認して、そのまま朝イチはマハラージャンを観るためにCAVE STAGEへ直行。

 

WORLD STAGE と PEACE STAGE という二つのメインステージから少し離れたところに設置されたCAVE STAGE。規制で入れなくなることもあると聞いていたので、2時間待つ覚悟を決めてマハラージャン待ちしました。

2時間本当に長かったけど、結果めちゃくちゃ楽しかったし、朝イチのSHE'Sとandropあきらめた甲斐あった。

歌詞とかふざけてるなあと思う曲が多いけど、歌のうまさと曲の雰囲気(今っぽい)のオシャレさでいろんな聞き方ができる。

終盤なんとなく聴き慣れたイントロが流れてマハラージャンが「アチョーー」の叫び声をあげたので、もしやこれは……?と思ったらゴダイゴの「Monky Magic」 のカバーだった。

OH!昭和!!な曲だけれどマハラージャンに(雰囲気含めもろもろ)ピッタリすぎた。このカバーは定番なのか??謎。ところでゴダイゴの曲って今聞いてもおしゃれだなあとマハラージャンver.を聞いて改めて実感しました。

ラストは私も知ってる「セーラ⭐︎ムン太郎」で盛り上がり&大団円。良いライブに大満足。

セーラ☆ムン太郎

セーラ☆ムン太郎

 

マハラージャン終わったら1ステージしか観てないにも関わらず腹ペコになりお昼へ。沖縄そばをいただく。

戻ったらちょうどハルカミライのステージ中であった。実はじっくり観るのは初めて。あまり青春パンク系(もしバンドがこのように言われるのがイヤであったら大変申し訳ないのだけれど)は通ってきていないので興味津々。

短めの曲が多くてテンポよく進んでいくので、見ていて楽しい。あと思ってたよりメロディアスな曲あるんだなあとスタンド席からアリーナの盛り上がりも含めて楽しく観ました。

 

続くCHAIのステージでは、前半謎のパラパラ風ダンスと謎パフォーマンスが繰り広げられた。

最初は正直面食らってしまったのだけれど、隣に座っていたCHAIのファンであろう少し年齢高めの男性がかなり食い気味で双眼鏡を除きながらめちゃくちゃノっていたのにつられて、こちらもだんだんと楽しくなってきた。

なんでもありでいいじゃない!って感じは痛快だったし、ラストの「N.E.O」は知ってる曲だったのでより気分があがった。

N.E.O.

N.E.O.

  • CHAI
  • インディ・ポップ
  • ¥255

 

そしてNUMBER GIRL、前に観たのは休止前のライジングサンだと思うので本当に久々。

復活の年のライジングサンで観られるはずだったのに、台風で中止→翌年からコロナで中止続き…やっとやっとの埼玉でのNUMBER GIRLとの邂逅となりました。

向井さんの「福岡県博多区からやってまいりました」の挨拶も、爆音を鳴らすバンドにやや小さめに思えるボーカル音量な感じも変わっていない。相変わらずの迫力に圧倒された。

バンドの代表曲である「透明少女」、ラストの「I don't know」等ライブで久々に聴く曲たち。1曲毎に「!!!」と思いつつ聞き入ってしまった。もっと懐かしい気持ちになるかと思ったけれど、すごくバンドの音がフレッシュで私も新鮮な気持ちで聴くことができた。

透明少女

透明少女

 

SHISHAMOはライブでは初見。別に嫌いなわけでもないのだけれどあまり観る機会がなかったのです。…が、実際みたら朝子ちゃんの声めちゃくちゃカワイイ~~歌上手い~~人気なのめっちゃわかる!!!となりました。

私ももう少し若い女子であったらきっと夢中になってたと思う。私が高校生とか大学生の時にジュディマリYUKIちゃんに憧れていた気持ちを思い出したりなんかして。

ラストの「明日も」。この曲で歌われている悩みって若い時特有のものじゃなくって、大人になっても全然変わらないなって思って、明るい歌なんだけどちょっと切なくなったりしました。5/1を私にとってのSHISHAMO記念日と名付けます。

 

 

このあたりで前方スタンディングってどうなんだろ?と色気を出して並んでみたんだけど、明らかに無理!!ってくらいの列だし進まない(人が出て行かないので入れ替わらない)ので諦めた。

結局Saucy Dogは観られず。こんなならサウシー観てれば良かった…。

よく動線のわからない初フェスなので仕方ないけど、また来ることがあったら前方はすっぱり諦めて楽しむようにしようと心に誓う。

 

という訳でマカロニえんぴつからは後方スタンディングで参加。

はしりがきなんでもないよ、恋人ごっことキラーチューンの連続。

マカえんのタオル持ってる人本当に多かったし、アリーナの集客具合からも人気ある今旬のバンド特有の熱気のようなものが伺えた。

実を言えばここ最近のマカロニえんぴつの曲は展開が凝りすぎてる感じがしてあまりはまらなかったのだけど、新曲の「星が泳ぐ」はとても好き。今回ライブで聴けたのが嬉しかった。

星が泳ぐ

星が泳ぐ

  • マカロニえんぴつ
  • J-Pop
  • ¥255

 

そして圧巻のステージだったCreepy Nuts

前に観たのはZEPP SAPPOROでマンウィズの前座をやっていた時…今となればCreepy Nutsが前座って…!と驚くレベルで人気者になった。

よふかしのうた」「のびしろ」「かつて天才だった俺たちへ」などR-指定とDJ松永の圧巻のパフォーマンスに会場がどんどん沸いていていってハッピーな空間が出来上がっていた。曲を知らなくても絶対楽しませてくれるのがCreepy Nutsのステージだ。

あとMCが本当に上手。やっぱりラップとかやっていると言葉の使い方とか上手くなるのかしら。

ラストをかつてのビバラに敬意を表して「日曜日よりの使者」で締めたところにぐっと来てしまった。CAVE STAGEのラストを飾ったバンドは売れる(King Gnuとか)という話、「俺たちの翌年コロナになったから…」みたいなこと言っていたけれど十分売れたと思うし、これからますます飛躍すると思ってます。

 

 

そしてスピッツ(少しだけ長くなります)。

SUGINAMI MELODYの登場SEがかかり、久しぶりだな〜などと妙な感動をしていたところに来たのが1曲目「魔法のコトバ」。

また会えるよ 約束しなくても

という歌詞が優しく響く。

猫ちぐらの夕べでクージーがこの歌詞を引用してお話していたのを思い出してジーンとしてしまった。

出だしマサムネさんちょっと歌いにくそうかな?バンドの音もちょっと重い感じ?って思ったけど尻上がりに安定してきた気がした(でも久々で私もテンション上がっていたので正直定かではないですが)。

 

春の歌」→「8823」→「チェリー」と春らしいヒット曲&ライブ定番曲で畳み掛けて、次に奏でられたのは「アパート」。

フェスであっても割と古めの曲もいつもチョイスされるのがスピッツ

「アパート」曲調は明るめなので周りでは手拍子している人も多かったけれど、この曲はめちゃくちゃ切ない失恋ソング。スピッツのワンマンライブでは手拍子する人はまずいない曲でフェスならではという感じ。でも悲しい曲もフェスで聴くとちょっと明るく響く気がするし、合唱や手拍子も悪くないなあと感じる。

アパート

アパート

 

最新曲の「大好物」が聴けたのも嬉しかった。

スピッツの曲はいつだって私の低く飛ぶ心を軽くしてくれている。

 

そしてなんといってもこの日一番意外だったのはラストの「こんにちは」。

お隣にいたスピッツのファンの方もイントロで息を飲んでいた。

また会えるとは思いもしなかった

元気かはわからんけど生きてたね

ひとまず出た言葉は「こんにちは」

今回のセットリストのラストにこの曲か!と心の中で叫んでしまった。

とにかく私は生きていて5/1さいたまスーパーアリーナスピッツにこんにちはできた(心の中)な、と思い満足でした。

こんにちは

こんにちは

 

ステージから遠いところで観ていたので私はよく見えなかったけれど、終演後のSNSでは、ステージを縦横無尽に駆け回る田村さん(スピッツファンからすればいつものことだけれど)への驚きの声がたくさんあって、想像できすぎて笑ってしまった。

あと、他アーティストファンの若い女の子たちが「スピッツのチケット取れないし観る機会がないからフェスに出てくれるの嬉しい」と話しているのも聴こえてきたりして。

ほかのアーティストのファンの声が楽しいのもフェスの醍醐味ですな。

まだまだのびしろしかないおじさん達(マサムネさんMCより)に今後も期待しています。

 

【セットリスト】

1.魔法のコトバ 2.春の歌 3.8823   4.チェリー 5.アパート 6.優しいあの子

7.大好物 8.涙がキラリ⭐︎  9.みそか 10.こんにちは

 

このブログの冒頭でアラバキのセットリストのがよかったとか言って本当にすみません。バチが当たるわ十分満足してます。

でもマサムネさんが「アパート」を"久々"って言ってたけどそーでもなくないかい?って思ったの私だけ?

「胸に咲いた黄色い花」のが超久々じゃない??

あと「仲良し」も羨ましいーー。sumikaとやったTOKYO FMのイベント行けてないので( ;  ; )

 

 

さて気を取り直して大トリのMy Hair is Bad

マイヘアの曲を聴くたびに、私が若かったらマイヘアのファンになってた気がするなあと思う、そんなバンド。

なんかエモい感情が湧き立つ音楽やってるのよね。

爆音のギターロックに乗せてあんなロマンチックな歌詞で歌ってるのに感動するし、自分が大ファンだったらフロムナウオンみたいな曲演られたらすべてのライブに行きたくなっちゃう。

椎木さんカッコいいし、色んな意味で若い子たちが熱狂する気が少しわかる罪なバンドである。

スピッツの終わりと同時に帰っていく人が結構いたけれどマイヘア観ないの勿体ないよと声かけたくなるくらい力の入った良い大トリのライブだった。

「絶対忘れない曲にする」と椎木さんが話した後演奏された「真赤」、マイヘアの代表曲にふさわしく最高にかっこいいパフォーマンスだった。

真赤

真赤

 

そんなこんなで大変満足して、翌日無事におうちに帰ってきました。

夏フェスもどこかへ行けたらいいなあ。

 

 

以下、余談

 

私はあまりイベント系ではグッズを買わないことにしてるのだけれど(なにせ20年以上スピッツのFC入ってるもんで本気で死ぬほどスピッツグッズを持っているのでツアーの時以外はなるべく自制している)、今回のバケットハットが欲しかったのです。特に黒いほう。

事前通販は予想どおりというかいつものことだけど瞬殺だったようで、ボケーっとしていて遅れてサイトを開いたらもう在庫確認中だった。

今回は室内フェスだからぶっちゃけ帽子いらんけど、、でも若干あきらめきれなかったのでビバラの物販整理券申し込んだら、珍しく早い番号ご当選で無事購入できてしまった。

このバケットハットを活躍させたいので、有明サンセットのリベンジ的なイベント待ってます。

 

 

やっぱりライブ楽しくて、今年のライジング行きたくなったけどお値段が…高くて迷ってる。

出演アーティスト的にはかなり行きたい(羊文学とthe pillowsはかなり観たい)。

他の夏イベント情報がもう少し出てから検討したいけど遅いかな…どうしようかなーーと悩み中です。ではまた。

 

スピッツの新曲『大好物』について

スピッツの新曲「大好物」を聴いて、吉本ばななのデビュー作「キッチン」の一場面を思い出した。

祖母を失った主人公のみかげに、不思議な縁で同居人となった雄一が問いかけるところ。

「どうして君とものを食うと、こんなにおいしいのかな」
私は笑って、
「食欲と性欲が同時に満たされるからじゃない?」と言った。
「ちがう、ちがう、ちがう。」
大笑いしながら雄一が言った。
「きっと、家族だからだよ。」

私はみかげの答え(性欲と食欲が同時に満たされる)もある意味正解だと思うし、雄一の答えもまた素晴らしい答えだと思う。

「食べる」という行為は命を繋ぐ行為であると同時に、欲を満たすことにもや親愛の情にも繋がっていると思うから。

 

スピッツの新曲「大好物」は、よしながふみ原作の漫画「きのう何食べた?」を実写化したドラマの劇場版主題歌として書き下ろされた曲だ。

きのう何食べた?」はゲイのカップルであるシロさんとケンジの日常を描くお話で、ドラマの各エピソードにはシロさんの作る美味しそうな料理とそれを食べる二人が必ず描かれている。

ゲイであることを隠して弁護士をしているシロさん、ゲイであることをカミングアウトして美容師をしているケンジ。

周りの人の目や、置かれた状況に悩んだりぶつかったりするけれど、シロさんの作る料理をおいしく食べて、二人が「ごちそうさまでした」と言って食事を終える。

 

このドラマも「キッチン」のように、「食べる」ことがひとつの象徴になっている。

シロさんとケンジの食べ終わって満たされた「ごちそうさま」というセリフに、視聴者である私もなんだか救われて、あたたかい気持ちになる。

おいしいものを作って食べたからといって、決してすべてが埋まるわけではないけれど、人とは違ったとしても自分なりの幸せのかたちというものに気づかせてくれるようなお話なのだ。

 

なので、「きのう何食べた?」の劇場版の主題歌をスピッツが担当すると知った時、とてもピッタリだと思った。

人と少し違ってもいいんだよ、なりたかったものになれなくてもいいんだよ、とずっと歌っているスピッツの楽曲に通じていると感じたからだ。

 

たとえば、「ルキンフォー」

ルキンフォー 珍しい生きかたでもいいよ

誰にも真似できないような

ルキンフォー

ルキンフォー

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スピッツがバンド自身のことを歌った「1987→」(私はこの曲を聴くといつもぐっときて泣きそうになってしまう)

ヒーローを引き立てる役さ きっとザコキャラのまんまだろう

無慈悲な鏡叩き割って そこに見つけた道

それは今も続いてる 膝をすりむいても

醒めたがらない僕の 妄想が尽きるまで

1987→

1987→

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そして、新曲の「大好物」(歌詞は違ってたらスミマセン)

吸って吐いてやっとみえるでしょ 生からこんがりとグラデーション
日によって違う味にも 未来があった

君がくれた言葉は 今じゃ魔法の力を持ち
低く飛ぶ心を 軽くする
うつろなようでほらまだ 幸せのタネは芽ばえてる
もうしばらく手を離さないで

「低く飛ぶ心を 軽くする」っていうのがらしい表現だと感じる。

思っていたのと違ったり、冴えないと思っているような毎日でも変わっていくこともあるよ、と教えてくれている感じ。

 

ちなみに冒頭に書いた吉本ばななの「キッチン」の続編である「満月-キッチン2」というお話では、ラストの方でみかげが雄一においしいカツ丼を届ける場面がある。

カツ丼はふたりの間をつなぐ信頼や愛情を表している。雄一はどんな気持ちでカツ丼を食べたのだろうかと思い、無性に泣けてしまう。

私がこの本の中で一番大好きなエピソードだ。

そしてスピッツの「大好物」からも同じような感動を受け取っている。

 

君の大好きなものなら 僕も多分明日には好き

そんなこと言う自分に 笑えてくる

大好物が自分のではなく君の大好物だというところがまたいい。

君が大好きなものだから自分も「明日には」好きになるだろうっていうそのちょっとした時間の描きかたで、ふたりの関係性が見え隠れするところも秀逸だと思う。

 

演奏面では、弾むようにメロディーを行き来するベースラインが心地よく、大サビの「呪いの歌は小鳥達に彩られてく やわらかく」の盛り上がっていくところのドラムがすばらしい。

スピッツ流の幸せに溢れた曲だと思う。

私もまた「大好物」であるスピッツを聴きながら次のライブやアルバムを待ちたい。

 


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最近のあれこれ(スピッツ関連)

スピッツ関連で最近あったことあれこれ書きます。

 

その①花鳥風月+について

元々の『花鳥風月』は1999年にスピッツのアルバム未収録のカップリング曲にインディーズアルバム『ヒバリのこころ』から「トゲトゲの木」と「おっぱい」を収録したアルバムとしてリリースされたもの。

発売当時、PUFFYへ提供した「愛のしるし」や遊佐未森へ提供した「野生のチューリップ」のセルフカバーが収録されたのがとても嬉しかったのを覚えている。

 

今回の+はオリジナルでは一部の曲しか収録されなかったインディーズアルバム『ヒバリのこころ』の曲を全部収録!ということで。

全曲ちゃんと収録してくれたのは嬉しいけど、それなら『ヒバリのこころ』自体を再発してくれれば…と思わないでもなかったりして。

 

まあでもインディーズ時代の曲が気軽に聴けるようになったのはありがたいことで。

『花鳥風月+』を聴いているとどんどんマサムネさんの声や歌い方が若くなっていくのも聴きどころ。やっぱり昔の歌い方はちょっとビートパンクの影響ある感じがする。

 

文句たれしたけれど、アナログ盤の発売(それも『色々衣』『おるたな』も併せて3タイトルリリース)というのはお財布的には厳しかったけど、すごく嬉しかったです。

 

その②関ジャムのカップリング曲特集について

『花鳥風月+』の発売に合わせたわけではないと思うけれど、テレビの関ジャムではカップリング曲特集が放送されており、スピッツの曲としてはマカロニえんぴつのはっとりさんが「猫になりたい」を紹介されてた。

猫になりたい

猫になりたい

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はっとりさんの「猫になりたい」の“猫は死に際を見せない生き物だから猫なのでは?”というあたりの考察が、私になかった視点だったので面白かった。失った恋を歌った曲というのは、私も多分そうだろうなあと思っている。

 

本当は「猫になりたい」がシングルの予定だった(だから「青い車」のジャケットは猫モチーフ)というのはとても有名な話で、ファンからの人気も高い曲だ。

ちなみに私がFCに入会して初めて行ったゴースカ(FC会員限定ライブ)である"Spitzbergen tour 1999 "GO!GO!スカンジナビア vol.2""でも1位は「猫になりたい」だった。その後殿堂入りして、現在はリクエストの対象曲から除外されている。だからゴースカでは必ず「猫になりたい」がセトリに入っているように思う(違ってたらスミマセン)というくらいファンには人気の曲。私もとても好きだ。

たぶん、これは勝手な想像なのだけれど、「猫になりたい」はカップリングだったからこそファンだけが知る隠れた名曲的な感じでここまで人気になったのではないかな、などと考えている。

至極のメロディー、優しくそれでいてちょっと毒のある独特の世界観、シンプルなバンドサウンドのこの曲は「こんなスピッツの魅力を知っている私、最高!」と思わせる魔力に満ちている。

 

『花鳥風月+』は特にこの曲なんで表題曲にしなかったの!?っていう曲が続々登場するんだけど、カップリングだからこそ良い味わいというのもある。

関ジャムのカップリング曲特集を通じて、カップリング曲だからこその遊びや冒険にアーティストの本質が垣間見えるなあと改めて思った。

サブスク全盛の時代、こういう聴き方も減っていくのかな。シングルはほぼ配信になっていきそうだし。

 

その③NEW MIKKEツアー 2週間限定劇場公開&オンライン上映会開催

先日の大阪公演で無事終了したNEW MIKKEツアー。

2020年に実施予定だったMIKKEのホールツアー中止の代替公演として、アリーナホールで今年開催された。私は札幌で行われた2公演に参加した。

その時のことはこちら↓

etomochang.hatenablog.com

 

そして、そのNEW MIKKEツアーがまさかの劇場版&オンライン上映会!!

さっそく先日劇場で観てきました。

おうちスピッツもいいけれど、家だとどうしても集中しきれないところがあるので、劇場版で思いっきり浸ってみることができるのはやっぱりいいなと思った。

(まだライブも劇場版も見ていない方は、この先ネタバレご注意ください)

1曲目の「見っけ」のイントロで、ライブ時のワクワクがフラッシュバックしてきて、のっけからまた感動してしまった。ステージに出る前のメンバーの姿が映るところもとても良い。

 

当然かもしれないけれど、映画館の大画面で見るとライブとはまた違ったところに目が行く。

たとえば「けもの道」や「稲穂」の歌を口ずさみながらギターを弾くテツヤさんの姿にまた訳もなく感動したり(当たり前なのかもしれないけど、ちゃんと歌詞全部知ってるんだなあとか、くだらないことを思った)、マサムネさんのどこかぎこちない(通常運転)MCを聞いて後ろで微笑む﨑ちゃんの顔に私も自然と笑顔になったり。

相変わらずの大暴れで、「エスカルゴ」の時などに片足をひょいっと上げて、楽しそうにベースを弾く田村さんや、クージーのキーボードには猫の写真がついているんだなあとか、そんなことを思いながら楽しむことができた。

 

そして見どころのひとつといえるのが照明!!

映画館で見ても「水色の街」の時の照明がすばらしく美しく、ミラーボールで水色のキラキラの世界が再び堪能できるのも嬉しい。スピッツのステージは青い色の照明がとにかくきれいだといつも思う。

 

ぴあアリーナでのセットリストを把握しないで行ったので、アンコールが何なのかが楽しみだったのだけれど、1曲目は「群青」。

札幌の1日目が「群青」だったので、それと同じ流れで2曲目は「猫ちぐら」かなあなどと思っていたら、イントロでびっくり。2曲目は意外にも「うめぼし」だった。

私自身は「とげまる」あたりのツアーで聴いて以来かもしれない。劇場で観ていた私も「おっ」と思ったので、現地にいらした方はこの選曲嬉しかったのではないかな。

 

マサムネさんが「スピッツは自由ですから」(座って聴いてもいいし自由に楽しんでくださいというニュアンス)とお話されたMCが印象的だった。

よくマカロニえんぴつのはっとりさんもライブの時「自由に楽しんで」とお話されるけれど、そう言ってくれるととても気持ちが楽になるので、いいなあと思う。

振りとか約束事があるっていうのも仲間内で共有できるものとして楽しいと思うこともあるけれど、息苦しく感じてしまったりという面もあるよね。

 

公開期間的に厳しいかもしれないけれど、もう一度くらいは劇場に足を運びたい気持ちがある。

 

その④劇場版「きのう何食べた?」主題歌『大好物』11/3リリース決定!

映画の公開日にあわせて配信シングルとしてリリース。

1年のうちに2曲もシングル曲が出るなんて(珍しい!!)という喜びに満ち溢れています。

劇場版NEW MIKKE ツアーの上映前のCMでも「きのう何食べた?」が流れていて、大音量で「大好物」が楽しめます。


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君の大好きなものなら 僕もきっと明日には好き

というフレーズ(違ったらスミマセン)、私的にはシロさん視点で今のところ聴いてしまう。さっそくSporifyで予約登録したし早く全部が聴きたい。

 

 

というわけで、最近のスピッツ関連で思ったことをつらつら書きました。

コロナ騒動ですっかり時間の感覚がバカになっているのだけれど、アルバム『見っけ』って2019年10月リリースなので、最近のアルバム3年ルールでいくと2022年リリースあるのかな!?